スキルアップのための研修会や勉強会を通した業務改善の事例

介護業界における業務の改善と言えばIT化、DXの推進などによる業務の効率化がまず思い浮かびますが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に需要なのが人材の活用です。どれだけIT化が進んで効率よく業務ができる環境になったところでそれを行う人材が能力を発揮できるような環境でなければ十分な効果は望めないわけです。

そんな人材に関連した業務改善の取り組みとして、【スキルアップ】のための研修会や勉強会を積極的に導入している事例も見られます。こうした事例では2つのアプローチによる業務改善の取り組みがうかがえます。ひとつめは介護士ひとりひとりの能力の向上です。スキル・知識が向上すれば当然仕事の能率もアップしますし、それが事業所の業績アップにも直結します。仕事に必要なスキル・知識を身につけるのはもちろん、業務改善のために導入したIT環境をフルに活かすためのスキルや知識を身につけるための研修会を行っている事例もあります。

もうひとつのアプローチは【適切な人材配置】を目的としたものです。スキルアップのための勉強会・研修会を通して成長の場を設けるだけでなく、介護士の適性を見出す機会とすることで人材配置の最適化を図るわけです。研修会や勉強会を通して本人も気づいていなかった思わぬ適性を見出し、それが業務の能率化・効率化に寄与する、というケースも十分に考えられるわけです。

こうした事例からも業務改善においては設備・環境への投資と同じくらい人への投資も必要であることを示しています。これらも介護業界における業務改善の選択肢として検討してみる価値が十分にあるでしょう。