現代のビジネスシーンにおける【業務の改善】には大きく分けて2つの概念が関わっています。ひとつは【日常業務】そのものの効率化。もうひとつはそうした日常の業務を効率化するための【技術や環境の導入】です。介護業界でよく聞く、DX化の推進やIT技術の導入などは後者に分類されます。前者だけでは限界がありますし、後者ばかりにこだわって導入しても現場の介護士が新しい環境に適応できないと十分な効果が期待できないでしょう。
では実際に業務の改善を実現するにはどうればいいのでしょうか。これには3つのポイントからのアプローチが重要になってきます。まずは日常の業務を見直したうえで問題点や無駄な点を洗い出し、可視化すること。これまで当たり前だと思ってやっていたことが非効率的だった、というケースもしばしば見られるものです。
2つ目はIT技術をはじめとした業務改善に役立つ技術の導入です。あくまで1つ目のポイントを踏まえたうえで業務改善に役立つ技術を導入することが重要です。自動化できるところは積極的に行っていく、あるいは情報の共有を推進する場合にはクラウド化の導入を行うなど。新技術ありきではなく、必要に応じた導入が求められるのです。
そして3つ目は人材配置と人材育成の環境の見直しです。人材が適材適所でそれぞれの適性・スキルを活かせる環境にすれば当然作業の能率もアップしますし、介護事業所の業績にも直結します。本当に現在の人材配置や育成環境は適切なのか。これは現場レベルではなく経営者レベルで真剣に検討していく必要がある業務改善のためのポイントとなるでしょう。